「重要事項説明書」のチェックポイントは?

コピーを事前にもらって熟読しておくこと

仲介会社は不動産売買契約を結ぶ前に、買主に対し
「取引物件」や「取引条件」に関して書面(重要事項説明書)で
説明しなければなりません。

通常、売買契約当日に重要事項の説明をするのですが、
記載内容が沢山あるためその場で全部を理解するのは難しいのです。
ですから、契約をする前にコピーをもらって熟読しておきましょう。

中でも「抵当権」「管理費や修繕積立金の滞納の有無」
「ローン特約」「固定資産税額」の4点は念入りに確認しておきましょう。

理解できないことは質問をして納得する

中古マンションの場合、
ローンの返済途中で売却される場合もあるので
抵当権が残っていることがあります。
もし残っている場合は、契約書に抹消することを
引渡しまでに記載してもらいましょう。

同じように管理費や修繕積立金に滞納がないかもチェックします。
滞納があるのに契約をしてしまうと、
支払い義務が買主にも発生してしまいます。

融資が下りなかったときに違約金なしで契約解除できることを
取り決めたものがローン特約で、
もし記載がなければ必ずつけてもらいましょう。

他にもその年の1月1日現在の登記名義人に対して
課税されるのが固定資産税、都市計画税です。

年の途中で物件を取得する際には
負担の取り決めと金額の状況を確認しましょう。

重要事項説明書の主な内容とチェック事項

◆表題部(土地・建物を特定する情報)・・・
登記簿の面積と築年数の確認をして
税制上の軽減措置が受けられるかをチェック

◆甲区(所有権についての情報)・・・
所有者が売主と同一であることを確認。
売主と異なる場合には引渡し時、
契約書に買主名義の所有権移転登記ができることを明記してもらう。

◆乙区(所有権以外の権利関係についての情報)・・・
抵当権があるなら引渡し時に確実に抹消されることを
契約書に明記してもらう。

◆法令に基づく制限の概要
(土地計画法や建築基準法などに基づく制限について)・・・
建て替えの際にどんな建物が建てられるかを確認

◆敷地に関する権利の種類・内容
(所有権・地上権・賃借権など敷地の権利の種類と内容)・・・
地上権・賃借権の場合には借地料や更新料の支払いをする。
賃借権の場合は将来売却するときに地主の承諾が必要になることも

◆共有部分に関する規約
(居住者全員で共有する部分について)・・・
共有部分の範囲や規則を確認

◆専用使用権の内容
(駐車場や専用庭など専用部分について)
・・・
専用部分の内容とその使用料、使用料の充当先を確認

◆修繕積立金・管理費の金額
(修繕積立金と管理費の用途や負担額、管理を委託している場合
その会社の名称など)・・・
滞納の有無。修繕実績や長期修繕計画に見合った残高の有無。

◆代金、交換差金、賃借以外に授受される金銭の額、金銭の授受の目的
(手付金額や固定資産税・都市計画税の売主との分担金などについて)・・・
「契約時には手付金は売買代金の一部に充当する」と
明記がされているか

◆契約の解除に関する事項
(契約解除する際の取り決め。解除できる期間や手付金の扱いなど)・・・
「融資利用の特約による解除」(ローン特約)がついているかを確認。
付いていれば融資が下りないので
契約できなかった際に手付金が無償で返還

◆損害賠償の予定または違約金に関する事項
(売主や買主の責任で契約が解除される場合などについての
違約金の取り決め)・・・
売買代金の上限2割までが予定している損害賠償額と違約金の合計額

◆金銭の賃借に関する事項
(住宅ローンから融資を受ける場合、
貸出金融機関や融資額など)・・・
ここにも融資が下りなかった場合の措置が
「契約の解除に関する事項」の項目と同内容での記載かを確認

◆売主の瑕疵担保責任
(物件の引き渡し後に見つかった隠れた問題について
売主にいつの時点まで責任が発生するかなど)・・・
通常、対象となるのは雨漏り、建物構造上主要な部位の亀裂など。
通例では「2か月以内」を発見期限としている。
記載がない場合には明記してもらうこと

建物・設備の現状確認は「付帯設備表」「物件状況報告書」

引き渡しの設備を確認

付帯設備の扱いについては売買契約を結ぶ前に
確認しなければなりません。

中古マンションの場合には売主が新居にエアコンや照明器具、
ガスコンロなどの設備を持っていくこともあります。

そこで「付帯設備表」で価格に含まれる設備を明記します。
重要事項説明書は作成を義務付けられています。
付帯設備表は任意ですが必ず作成してもらいましょう。

そして、契約の際にはコピーを事前にもらって
チェックしておきましょう。

付帯設備の確認で注意しなければならないのは、
どの設備が引き継がれるか以外にも
不具合や故障がないかということです。

修理にも廃棄にもエアコンなどは費用がかかるので必ず試して
故障の際には修理や撤去するようにしましょう。

物件の状態を契約前に再確認

一般的に「物件状況報告書」で
付帯設備以外の建物の状況を書面化します。
(付帯設備表と1つになっていることも多く、
物件状況告知書ともいいます。)

これに記載されていることは雨漏りや排水管の故障、
過去の修繕履歴などです。

契約前ならば付帯設備や物件状況に問題があっても
問題なく解決できます。
何か事情があって売主は売りに出しているので解決には前向きです。
しかし、契約後に交渉するのはスムーズに話が進みません。

ぜひとも、契約までにもう一度部屋を訪問して
付帯設備表、物件状況報告書において
漏れや誤りがないかをチェックしておきましょう。

不動産登記簿は所有者と権利関係のチェックを重点的にする

最新の登記簿を契約する前に確認

土地や建物の所在地や広さ、所有者、権利関係の情報が
登記簿には記載されています。
登記簿の写しは重要事項説明の際にも渡されます。
渡された登記簿が最新のものか確認するために
管轄の法務局に行って自分自身でチェックしましょう。

「表題部」「甲区 」「乙区」の3つで
不動産登記簿は構成されています。

土地、建物の所在、地番、家屋番号、床面積などが
「表題部」に記されています。

広告などの表示と登記簿の面積が異なるのは
マンションの専有面積です。

というのも、「壁芯面積」という壁の厚さの中心で
計算した面積が広告などには表示されていますが、
登記簿では壁の内側で面積を計算して
「内法面積」を表示しているからです。

税制上の軽減措置を受けるには
条件として登記簿の面積で50平方メート以上あること
とされているので、ワンルームマンションの場合は
特に気を付けなければなりません。

他にも登記簿の新築年月日をチェックし、
不動産取得税を軽減してもらえるかも確認しておきましょう。

物件で売主と所有者が異なる場合は注意しよう

誰が所有者で、いつ、どんな原因で所有権を取得したかを
記載したのが「甲区」です。
ここでは、売主と登記簿上の所有者が同じかどうかを確認します。

注意しなければならないのは、売主と所有者が違う場合です。
例えば、売主がマンションを相続して所有者となった際には
登記簿上では名義変更の手続きをしていないと
前の所有者の名義が残ったままになります。

このような場合、契約を結ぶには売主に名義変更を
先に行なってもらいます。

名義が異なる場合は理由を確認して
注意深く対処しなければなりません。

抵当権など所有権以外の権利を記載したのが「乙区」です。
抵当権が残っていると債務が残っていることになるので
購入前に必ず抹消してもらいましょう。

また、売主の住宅ローンの抵当権が残っていると
物件の売却代金を返済に充てることもできます。

この場合、売却代金よりもローン残高が高いと
全額ローンの支払いを金融機関にできないので
抵当権が残ってしまうリスクがあります。

仲介会社に売主のローン残高と返済状況について確認して
引き渡しの時には、抵当権の登記がきちんと抹消されるように
必ず契約書に記載してもらいましょう。

不動産取引にかかわる問題は多々起きていていて、
100%安全な不動産取引はないので、
少々不安感を持ったら納得するまで契約をストップしておきましょう。

後悔しないように「不動産売買契約書」で確認しておくこと

1度契約したら解除できない

これまでの話し合いの合意事項をまとめたものが
不動産売買契約書で、それには物件の登記内容や引渡し時期、
手付金や契約解除の規約などが記載されています。

買主・売主が不動産会社(仲介会社)に契約日に集まって
不動産売買契約書の読み合わせをします。

重要事項説明書と同じ記載内容が契約書に多くあるので
2つを照合しつ違いがないかをチェックしましょう。

契約には万全の体調でのぞむ

売主・買主両者において契約内容に違いがなければ
署名、押印をして契約が成立します。

売買契約を結んだ後の契約解除には違約金などが発生します。
売買契約書の中で契約解除について記載されている箇所は
きちんと確認しましょう。

また、前にも述べましたが、付帯設備表も添付されています。
エアコンなどの付帯設備を買主が引き継ぐか
売主が持っていくかが記載されてます。

その内容についても、もう一度チェックして
故障しているものは修理可能かを確認しましょう。

また、物件状況報告書には雨漏りの有無など
建物の状況について記載していますので
契約前にきちんと確認しておきましょう。

一般的には同日に重要事項説明と売買契約が行なわれるため、
長時間集中力がきれないよう、
体調を万全にして契約にのぞみましょう。